EZ-Japan BLOG since 2017 真・MFC千夜一夜物語

EZ-Japanブログは、真・MFC千夜一夜物語という流体制御機器=マスフローコントローラ(MFC)の解説記事をメインに、闘病復帰体験、猫達との生活が主なコンテンツです

EZ-Japan 夏季休暇のお知らせ と 新型コロナ感染症(COVID-19)対策

EZ-Japanは、2020年8月8日(土)~ 16(日)まで、夏季休暇とさせていただきます。
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と、言っても新型コロナウイルス感染症=COVID-19対応として、本拠地のさいたま市からの不要不急の外出は自粛しますし、当然里帰りも行いませんので、自宅で過ごすことになると思います。
お急ぎの要件は、メールで連絡頂ければと思います。

長引く新型コロナウイルス感染症=COVID-19の脅威に対するEZ-Japanの対応として、ここ数か月はお客様への対面での講習会の実施や訪問打ち合わせを自粛して参りました。
その中でテレワークの一環としてWeb-MTG(ウェブ・ミーティング)が主流になってきております。

Web-EX もしくは Zoom での対応をさせて頂いておりますので、お気軽にお申し付けください。


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Webで講師をさせて頂いてると、皆さんの反応が今一つ伝わってこないので、最初の内はペースがつかみ辛かったのですが、今はもう慣れました。
少人数の打ち合わせから、大人数の講演まで対応いたしますので、是非お声がけ頂けたらと思います。

また、マスフロー千夜一夜物語にも、この時節を鑑みて新しい展開が始まろうとしています。
こちらもお楽しみに!

それでは皆様、三密を避け、手洗い、消毒、うがいを徹底して、この戦いを勝ち抜きましょう!

EZ-Japan 代表 黒田 誠(Deco)

真・MFC千夜一夜物語 第320話 MFCに互換性はあるの?その6

マスフローコントローラー(MFC)マスフローメーター(MFM)のメーカー間での互換性に関するお話です。


最後は電源とアナログ信号のお話で、書き漏らしたところを説明しますね。

昨今、マスフローの所用電源として用いられているのは24VDC、もしくは古くからある±15VDCのいずれかです。
現役時代、お客様の計装技術さんから「なぜマスフローだけは、±15VDC電源が必要なの?他の機器が12-24VDC単相で良いのに、わざわざマスフローの為だけにマイナスDC電源を準備しないといけないんだけど!」と、よく愚痴を言われたことがありました。

確かに圧力センサー等を見ても、12-24VDCで動作するものがほとんどです。
これはマスフローの熱式流量センサーがホイートストンブリッジを使用しているのが主な理由です。(下図)

 

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対になった巻線センサーが昇温されてバランス=ゼロを取っているところに、流体が流れる事で上流側の温度が下がり、下流側の温度が上がることで抵抗値のバランスが傾いたのを電圧出力で取り出しているからです。
マスフロー開発当初はそこで用いる精度の高いマイナスDC電源を内部の基板に置くのが難しかったので、外置きにした±15VDC電源からの供給にしたと筆者は古参のマスフロー技術者から聞いています。

 

流量信号、流量設定信号に用いられるのは圧倒的に0-5VDCが多いです。

これにも理由が・・・あるのだろうか?

電圧信号での伝送は、4-20Aのような電流信号での伝送と比較すると、圧倒的にノイズ耐性で劣ります。
これは電流信号の優れたところで、同じレベルのノイズ電圧が加わっても、受信抵抗により電流信号への影響はほとんど無視できるレベルに減じられてしまうのです。
故にプラント等大規模設備での計装の世界では4-20Aが主流です。
 

また、1-5VDC4-20Aのようなゼロを浮かせた信号電送は、ケーブルの断線、配線忘れ、コネクターの脱落といったトラブルを早期に発見できる利点があります。
信号のゼロ位置が0Vの場合、機器を動作させない限り、指示計が0V表示である理由が、本当に流れがゼロなのか、それとも結線が途中で切れてしまってゼロなのかが判別しにくいのです。

 

なので、本当はマスフローも電流信号の4-20mAを使った方がいいのですが・・・

今のところ計装用の大流量モデルなどに留まっている感じですね。

ま、マスフローのメイン需要先の半導体装置自体はそんなに大型ではないから、伝送距離も10m以下だという事もあるのですけどね。(ノイズ環境としては良くは無いけど・・・)

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

 

真・MFC千夜一夜物語 第319話 MFCに互換性はあるの?その5

マスフローコントローラー(MFC)マスフローメーター(MFM)のメーカー間での互換性に関するお話です。

アナログ信号でやり取りをするマスフロー(MFCMFMの総称)の場合、そのコネクターやピンアサイン、あげくは勘合ネジ腫に至るまで問題になる箇所が多いというお話を前回はさせて頂きました。

 

では、デジタルはどうなのだというと・・・

これもフィールドバス仕様が出てくるまでは、群雄割拠状態でした。

RS232CRS485RS422もありましたね)といったシリアル通信が多かったデジタル黎明期は、接続コネクターも独立した丸型コネクターだったり、前回のブロンコストさんのようにアナログ通信用D-ub9ピンの内2本分をRS232に割り振ったりと各社様々な仕様なのです。

 

でも、それ以上に問題なのは、プロトコルなのです。

いわゆる通信コマンド体系が各社ごとに異なるのです。

人間で言えば、日本語とドイツ語で話しているくらいの差があるのです。(いや、それ以上かもしれません・・・)

これでは互換性なんかある訳がありませんね?

(なぜか異なる2社で同じプロトコルを使っていたりしましたが、それは大人の事情ですw)

 

これに一石を投じたのが、前述のフィールドバスへの対応です。

例えばDeviceNetの場合、通信ケーブルはM12 DeviceNet コネクタケーブルを使うことになっています。

当然、プロトコルも共通の通信仕様が用意されています。

これで上述の互換性の問題は解消されましたね!


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出典:ブロンコスト・ジャパン(株)

 

ただ、互換性があるのは同じフィールドバスの中だけです。

DeviceNet と Profibus、そしてCC-Link の間には互換性は無いのです。

以前にも見てもらった統計を再度見てもらいましょう。

 

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出典:産業用ネットワーク市場シェア動向 2019”” HMS 社統計)by Andrea Jacobson | 5 07, 2019

 

これだけの数のフィールドバスがあり、更に産業用イーサーネットが伸びてきているのです。

マスフローの本体性能には関係ないところなのですが、対応しないわけにもいかないですよね。

やはりマスフローの互換性を確保するのは、難しい事なのですね・・・

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

真・MFC千夜一夜物語 第318話 MFCに互換性はあるの?その4

マスフローコントローラー(MFC)マスフローメーター(MFM)のメーカー間での互換性に関するお話です。

前回は電気接続コネクターのカードエッジタイプに関して、ご説明しましたが、今回は今の世代のマスフロー(MFCとMFMの総称)のアナログ信号動作タイプで一番多く使われているであろうD-subコネクター(D-subminiatureが正式名称で、D-sub、ディサブは通称です)に関してお話ししましょう。


D-subコネクターはピンがアルファベットのDの字に似た形状の金属シールドに囲まれた形状をしているのが語源だそうです。
ピン数により、9ピン用のDE-9(RS232通信用)、15ピン用DA-15(2列配置)/DE-15(3列配置 VGA端子)、25ピン用DB-25等、色々な種類があります。


マスフローでよく使われるのは、国産ですと9ピンUSですと15ピンです。

EUのブロンコストは9ピンですね。(写真参照)

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元写真出典:ブロンコスト・ジャパン(株)、作図:EZ-Japan


 Decoのデビューしたマスフロー黎明期にはカードエッジ、丸型コネクター、D-subコネクターもピン数が色々あって、しかも各社間でピンアサイン(配線表)も統一されていなかった為、A社のMFCをB社に置き換えようとすると色々と大変でした。
置き換えキット=変換ケーブルなるものを各社が用意して。例えばカードエッジからD-subへと置換をする必要がある場合に、マスフローと装置側のケーブルコネクターとの間に挟んで、コネクター形状と配線を正常に接続できるようにしたのものです。
 


最近ではひとまず国内のマスフロー用D-Sub9のピンアサインは、SEMIで統一の動きもあったので、下記のようなスタイルに収斂されつつあります。


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⑥と⑧はMFCのみで使用し、MFMでは配線不要です。

また、赤字の部分は必ずしも全てのMFCメーカーで採用されているわけではありません。


これも電源仕様で24VDC単相仕様が主力になってきたり、RS232通信に2ピン割り振ったりすると変わってきます。

例えば同じD-sub9でも、デジタル通信対応のブロンコスト製品は以下のようなアサインになります。

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出典:ブロンコスト・ジャパン(株)


更に厄介なことがあって、それはD-subコネクター固定用の勘合ネジ規格です。

Decoが知っている限り、M3、M2.6、UNC#4-40 の3種類が存在しています。

UNC#4-40を採用しているのは海外メーカーで仕方ないのですが、M3とM2.6は・・・

D-subコネクターの勘合ネジ、勘合台の解説はエイム電子株式会社さんの記事を参照下さい。


このように配管パーツの一つであるマスフローですが、互換性を完全に確保するのは難しいものなのです・・・



【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

 

真・MFC千夜一夜物語 第317話 MFCに互換性はあるの?その3

 

マスフローコントローラー(MFC)マスフローメーター(MFM)のメーカー間での互換性に関するお話です。


前回、“カードエッジコネクターでリボンケーブルを使っていたりすると、この問題はよく生じます。(USマスフローメーカーでよく見られたカードエッジモデルは、RoHs対応に伴い廃盤になっている筈です。)”という表現をしたら、

「カードエッジってなに?知らないよ・・・」 という反応を頂きました。


 

そうですね、最近ではあまり見かけなくなってきましたよね。

こんなコネクターのことです。(下写真)

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カードエッジ、基板(カード)の端という言葉でわかるように、カードスロットにモジュールカードをそのまま差し込んで使用するもので、有名なところではパソコンのマザーボードとの接続をはじめ、さまざまな拡張カードとの接続に使われています。


マスフロー(MFCとMFMの総称)のケースを外してみると、こんな感じです。

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基板と一体化しているが、わかりますね?


PCの中身を知らない方も、スーパーファミコンのカセットの差し込み部を除いたことがあったら、同様のカードエッジコネクターを見たことがあるかもしれませんね?


参照記事 分解できてしまうのです。その3 


 

このコネクターが無くなったとDecoは言いたいのではありません。
産業機器の電気接続コネクターとしては使われなくなったという意味です。

 

なぜカードエッジコネクターがMFCから無くなっていったかと言うと・・・

 


① RoHS以降、対応が難しくなったから


② リボンケーブルはノイズ耐性が低かったから


③ 抜けやすく、トラブルの元だったから


実はDecoは③だと思っています。
(あと、④ 作っていたメーカーが全部なくなってしまったし‥あ、これはブルックスさんに失礼か・・・)


上の写真のようにコネクター左右に固定ネジの無いタイプのカードエッジコネクターは、よくケーブルを引っ張った際にコネクターが浮いて、接触不良を起こしていました。


脱落防止に下の写真のような左右に固定ネジを配したモデルを一貫して販売していたメーカーさんもいましたね。

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今日は少し脱線しましたが、マスフローのカードエッジコネクターに関してのお話でした。


 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

EZ-Japan(イージージャパン)Deco こと 黒田です。 2014年6月開業です。流体制御機器マスフローコントローラーを中心に”流体制御関連の万(よろず)屋”として情報発信しています。 日本工業出版「計測技術」誌で”マスフロー千夜一夜物語”の連載中です。
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