もう一つのMFC千夜一夜物語が掲載されている日本工業出版さんの「計測技術」誌 2018年8月号(7/25発売)は、特集記事のボリューム増で連載休載=夏休みとなっております。
9月号からの再開をお待ちくださいね。

防爆に関してのご説明の続きです。
1種危険場所に対応できるのは、本質安全、耐圧、内圧の3種の防爆構造です。
各種防爆構造に関しては、下図でご確認ください。
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耐圧防爆構造は内部で爆発が生じてもそれに耐える堅牢な容器に電気器具を収納する方法であり、爆発が起こっても大丈夫という思想です。
ブロンコストがTIIS本質安全防爆を取得する前、日本で購入できた防爆構造マスフローはこのタイプに当たります。
実は数年前、Decoも顧客のミニプラントを見学させていただいたことがありました。
その時に東京計装(株)さんの耐圧防爆構造MFCを偶然目撃して、なかなかお目にかかれない珍しい防爆構造マスフローを目にすることができて、それだけで帰り道は上機嫌だったことがあります。

 
油入防爆構造内圧防爆構造は、電気火花やアークの発生源を油やパージガスで爆発性ガスと遮断する方式です。
特に内圧防爆方式はパージボックスにパージガス供給の有無を判定するマノメーターを検知装置として装着して製作すれば比較的安価であり、防爆対応がなされていないマスフローを防爆化するのに好まれた手法です。

対して根本思想から異なるのが、安全増防爆構造本質安全防爆構造です。
これらは爆発性ガス雰囲気でも爆発しないよう火花の飛ばない、温度の上昇しない回路を取り付けた防爆構造であり、容器の破損、パージガスの遮断といった不測の事態の可能性がゼロではない他の防爆方式より積極的に安全だと言えるでしょう。
特に正常時だけでなく事故時でも火花の発生や高温に達することが無い=爆発しない本質安全防爆構造は、安全率を多く見たiaならば0種場所に対応できる唯一の防爆構造となります。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan