【お知らせ】

今まで本ブログは、"EZ-Japan BLOG since 2017”と "真・MFC千夜一夜物語”@niftyココログ版の2つで同時連載進行を行って参りましたが、既に告知の通り2019/5/11をもって@niftyココログ版の方を終了させていただきました。こちらのブログ"EZ-Japan BLOG since 2017"版での連載は、変わらず続けて参りますので、どうか千夜一夜=1001話にたどり着く迄、宜しくお願い申し上げます。

 

もう一つのMFC千夜一夜物語が掲載されている日本工業出版さんの「計測技術」誌 20198月号(7/25発売)は特集ページとのボリューム調整の関係で休載となっております。
連載第56回は9月号になりますので、お楽しみに!

 

さて、今回からマスフローコントローラ(MFC)、マスフローメータ(MFM)の属する質量流量計の一つ熱式流量計以外の流量測定方式に関してお話をしましょう。
その前にまず大原則である「流量」というものに関するお話から始めます。

本来連載第1回でお話しすべきだったかもしれませんが、あまりお堅い話を最初から始めたくないという思いもあって、今頃になりました。

 

流量とは読んで字のごとく「流れの量」のことです。
気体・液体等の流体が単位時間当たりに、ある地点を通過する量のことになります。

流量の測定は、下図で示す通り 流路の(断面積)×(流体の流速) で求めることができます。

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一般的にこの流量とは体積流量の事を表しています。
単位時間当たりに、ある地点を通過する流体の量を“体積”で表したものが体積流量で、図中にあるように、体積流量Qv(m3/s
は、流体の断面積A(m2) に 流体の流速v(m/s)を掛け合わせることで求められます。
それに対して質量流量Qm(kg/s)は、流体が単位時間当たりに、ある地点を通過する流体の量を”質量”で表したものです。

体積流量Qvm3/s) に 流体の密度ρ(kg/m3) を掛け合わせることで求めることができます。
つまり流体の密度さえ明確ならば、体積流量から質量流量を求めることができますし、その逆も可能なのです。
体積流量計と質量流量計は、流量を体積と質量どちらの側面からとらえているか?の差であり、全く異質なものではありません。

JIS B 7556:2008 “気体用流量計の校正方法及び試験方法”にも「気体の体積は、同じ種類及び質量であっても、温度又は圧力が異なれば、そのときの気体の体積は異なる。したがって、気体の状態(温度、圧力)を明示して体積流量で値を示す場合があるが、このように状態を明示して示された体積流量は、質量流量と同義である。」と記載されている事からも明らかですね?

 

  

では、なぜ人間は流量を測るようになったのでしょう?

Decoの考えでは、その理由は2つあるかと思ってます。

 

① 使った流量に応じた料金を徴収するためです。

水道、ガス、石油類(ガソリン、灯油、重油等)・・・等、流量に応じて料金を算出するサービスがあります。
セルフガソリンスタンドで給油される方がほとんどになったかと思いますが、ガソリンが入った量で支払う金額が増えていくので、ガソリン代の高い時などは、回るメーターを見ながら財布の中身が気になるDecoです。

最近では、燃料電池車用の水素ステーションで高圧70MPaの水素を流量測定するのにコリオリ式流量計が使用されている話題をよく聞きませんか?


このような用途では、不公平があってはいけません。
同じ50L入れたはずが、Deco52Lで、貴方は45L、それが同じ料金では腹が立ちますよね?

ここで重視される要素:校正証明(国家基準とのトレーサビリティを証するもの)になります。

 

② 安定した歩留まりで生産するためです。

こちらは近年になって、生産装置のFA化が進んできたことから生み出された需要かと思います。
半導体製造装置、バーナーコントロール、薬液等充填・・・等、環境変化に影響されない=製造装置の再現性向上に役立てる為に、流量を正確に測ろうという動きが起き、多くの方式の流量計が求められましたが、中でも流量制御機能を付与したマスフローコントローラが好まれることになったのです。


EL-FLOW Prestige application

【生産設備に施工されているMFCの例 写真撮影の為、ケーブル類は配線されていません。 出典:ブロンコスト・ジャパン(株)】

では、次回は流量計とは?をお話ししましょう。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan