久しぶりのMFC豆知識のコーナーです。

今使っているマスフローコントローラー(MFC)が古くなってきたし、新しいMFCへ置き換えを検討しえて、MFCメーカーさんに見積もらおうとしたら、「面間寸法がわかりませんか?」と言われてしまったことありませんか?

面間寸法って、どこの寸法だろう?とお悩みの貴兄へ・・・ずばり!ここの事です。
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MFCの入口側継手の再突出部と出口側のそれとの間の距離の事なのです。

今のMFCは、1/4”VCR(フェイスシール)タイプならば面間寸法は124mmでどのメーカーもほぼ統一されてきたかな?と思うのですが、古いMFCですとそうもいかないのです。
例えば、少し前までコンパクトサイズという1/4”VCRタイプならば面間寸法は106mmというちょっと小さいサイズのMFCが国産では見られました。
更に124mmよりも大きなサイズも過去には色々とメーカーごとにありました。

それと面間寸法程知られていませんが、「芯高」という寸法もあります。

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芯高とは読んで字の通り、MFC底面から継手の中心点(芯)までの高さを言います。
これが1mmでも違うとVCRでは絶対接続できませんし、融通が利きそうなSWL(=LOK継手 食い込み継手 コンプレッション継手)でも厳しいです。
ここでいやらしい話なのですが、昔の装置では、この芯高が入口と出口で違うMFCが使われていたことがあったのでした。
もしこのタイプの置換となるとスーパーハードモード決定ですね。
諦めて配管を再施工していただく事が多かったですね。
さすがにもうないでしょうが・・・

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最近はIGS(Integrated Gas System)対応のMFCが増えました。
継手が無くなった筈のIGS用ですが、実は面間寸法に似た規格があります。
ポート間寸法(ピッチ)です。

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IGS対応機器はダウンポートと言って、機器の底面に入口出口があります。
下図を見て頂ければお判りいただけると思いますが、今までの継手ではサイドにあったポートが、底面にあるのです。
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ここでも92mm79.8mmというピッチの異なる規格がありますし、更にMFCでいう奥行方向も1.5”インチ1.125”インチという規格があります。
(IGSの他の機器はMFCと異なり、スクエアな底面デザインなので、1.5インチ角、1.125インチ角になrってます。MFCだけ仲間外れですね。)
えーっとさらに最近では10mmという規格もあります。
更にIGSでVCRやSWLに匹敵する部分としてシール形状、WシールとかCシールというものがあり、同じ92mmピッチ、1.125インチIGSでもここが共通でなければ接続できません。

やれやれ、IGSになってもやはり色々と覚えることは多いものなのです。

【MFC豆知識】 by Deco EZ-Japan