マスフローコントローラー(MFC)マスフローメーター(MFM)のメーカー間での互換性に関するお話です。
まずは寸法上、それも取り付け寸法=面間寸法に関して取り上げましたが、高さ方向に関してはあえて前回はお話ししませんでした。
マスフロー(MFCとMFMの総称)の高さ方向には接続する配管は無いので安心だと思いがちですが、ここにも見過ごしてはいけない点があります。
実験用途などでマスフローを含むガス配管ユニットが開放系で組まれており、ガスボックスに入っていない場合、つまり天井が無い場合は問題ないです。

ところが多くの装置搭載用マスフローは、ガスボックスという箱に入っています。
これはもしもユニットから外部リークが発生した場合に、周囲に拡散することを防ぐ為、ガスを封じこめる、もしくは集中排気して安全に処理する為にボックスに入っているのです。

天井があるとすると、やはり高さ方向の寸法も気になってきますね。
「でも、各社マスフローの高さ寸法の差なんて10mmくらいでしょ?
Decoさんが気にするほどの差はないのでは?」
という声が聞こえてきそうですが、ここで見落としてはいけないのは、電気配線の取り合いです。
下図を見て下さい。

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マスフローには必ず電源供給をする必要がありますし、流量信号や設定信号のやり取りの為にケーブルで接続する必要があります。
多くのマスフローは、そのコネクターが上部にありますので、そのケーブル接続時にどれだけの余裕が必要かを考慮してやらないといけないのです。
特に昨今はノイズ耐性工場の為に、D-Subコネクターのようなメタルハウジングタイプのコネクターと太いシールド線が用いられていますので、コネクターの形状差により高さ方向への張り出しが異なりますし、ケーブルの曲げRにも限界があります。
交換対象になったマスフローが古いモデルで、カードエッジコネクターリボンケーブルを使っていたりすると、この問題はよく生じます。(USマスフローメーカーでよく見られたカードエッジモデルは、RoHS指令対応に伴い廃盤になっている筈です。)
カードエッジのコネクターはケーブル横出しですし、リボンケーブルはシールド線のような固いケーブルではないので配線が自由だったから、高さ方向にそもそも余裕をあまり見ていないガスボックス設計になっている可能性が高いのです。

こういった場合の対応方法として、D-subコネクターのケーブル横出しタイプというのがありますので、それを使う手があります。
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絵を比較して頂ければ、一目同然ですね。
この方法は天板が低い場合だけでなく、パージ配管等がマスフローの上を渡してあったりする場合に非常に便利な方法です。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan