式マスフローコントローラー(MFC)のユーザーから、「MFCの流量出力は変化が無いのに、どう考えても流量がずれているように思えるのですが・・・」という問い合わせを頂く事があります。
Decoも現役営業時代は嫌な汗が背中に流れる気がするお問い合わせでした。
さて、何がMFCに起きているのでしょう?

本ブログで何度か解説していますが、MFCは外部から与えられる流量設定入力(S.V.)と内蔵している流量センサーからの流量出力(P.V.)が一致するように、流量制御バルブの開度信号(M.V.)を可変させています。
そのお陰で供給圧力が変化したとしても、つまりなどで配管の抵抗が変化した際に本来は人間がバルブ開度を変えて都度手動制御していたのに代わって、自動で流量制御してくれる便利な機器なのです。

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この自動制御の仕組みに登場するS.V、.P.V.、そしてM.V.に何らかの問題があるのではと思いますね?そしてこれらの信号の内、S.V.は変化がない事は今回の前提なのでひとまず除きます。
(メンテ時の配線接続ミスやデジタルコマンドのミス等は実はあるのですが・・・)

では、P.V.はどうでしょう?
これも変化が無いという前提での質問でしたね?
でも、確かにP.V.=流量信号に変化はないのですが、その流量信号自体が実流量とズレてきていたらどうなるでしょう?
これはP.V.=S.V.となるようにM.V.を可変させているMFCにとって、大変厄介な問題が生じている事になります。
次回から解説していきましょう。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan