MFC(マスフローコントローラー)のライバルになるもの、今回はAPC(Automatic Pressure Controller)です。読んで字のごとく「自動圧力制御器」です。

*ここでのAPCという言葉は、MFCをベースに構成された製品に限って使用しています。
真空計とバタフライ弁の組み合わせでチャンバーの排気を制御するAPCとは別物とお考え下さい。


 実はAPCは構造的に見るとMFCのライバルと言うより、従兄弟みたいな関係なのです。
下図を見て頂くとわかるのですが、構成上はMFCの流量センサーが圧力センサーに変わるとAPCです。

130919_01.jpg

MFCが「流体の流量を測定し、設定された流量になるように制御バルブ流量を制御する」のに対して、APCは「流体の圧力を測定し、設定された圧力になるように制御バルブで流量を制御する」のです。

あれ?Decoさん 言い間違えていませんか?

いえ、正しいのです。

さすがに舌足らずなので、もう少し補足して記しますと、APCは「流体の圧力を測定し、設定された圧力になるように制御バルブで流量を制御し、その制御した流量を送り込んで圧力を調整する」機器なのです。
「流体の圧力を測定し、設定した圧力にするのに必要な流量を制御バルブのリフト量を自動的に可変して流し続ける」機器とも言えますね。

 APCに搭載されているバルブはMFCと同じ流量制御用のものです。
そのバルブ開度を調整すること=圧力損失を可変することで、結果的には圧力を作り出すのですが、APCが制御して生じるのはあくまで流量であり、圧力は二次的なものであるという点で、同じ圧力を調整する機器であるレギュレーター(調圧器)の弁構造とは少し異なります。

*レギュレーターの構造
レギュレーターは機械的な構造で、設定した圧力にガスの供給圧を保つ役割を果たしています。
ダイヤルとスプリングがあり、出口側の低圧部屋と、入口側の高圧部屋とダイヤフラムで隔てられて設置されています。
低圧部屋の圧力=大気圧+スプリングの力というバランスを保つようになっています。
何らかの理由で低圧部屋側の圧力が低下するとスプリングに押されてダイヤフラムに繋がる高圧側の部屋との間の弁が開いて、ガスが流れこみ圧力を上げます。
そして圧力が上昇し、バランス状態が再現すると弁は閉じます。


 APCの制御方法はMFCと同じです。
電源表示設定器から設定信号(制御したい圧力値)を入力し、出力を表示します。
出力信号はMFCとは異なり、搭載する圧力センサーの種類により、0-5VDCではないものもあり、0-10VDC、1-5VDCと多彩だったりします。

 APCがMFCと異なるのは、供給圧制御型と背圧制御型の2種類が存在することでしょう。
これは圧力センサーと制御バルブの位置関係で分類されます。
詳細は次回ご説明しましょう。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】 by Deco EZ-Japan