もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌 2018年5月号(4/25発売)は誌面の都合で休載となっています。5/25発売の6月号をお楽しみに!
さて、マスフローメータ(MFM)のお話です。
以下にMFMとマスフローコントローラ(MFC)の構造比較図を掲載します。
以下にMFMとマスフローコントローラ(MFC)の構造比較図を掲載します。

簡単に言えば、MFMに流量制御バルブを追加したのがMFCです。
でも、それだけではありません。
よくMFMの隣にニードルバルブを一体化した製品があります。
これはMFCとは呼称されず、“流量制御バルブ付きMFM”と呼ばれます。
MFCは流量設定信号を外部から入力し、その値と流量センサーで測定した流量信号が一致するように、流量制御バルブの開度を制御することができるものの事を言います。
下図を見てください。

MFMで流量測定した結果でニードルバルブ開度を調整して流量制御を行うのはあくまで人間の眼で目視し、脳で判断し、手で操作するというファンクションが介在しています。
それに対してMFCでは目視の代わりに設定信号(SV値)と流量信号(PV値)を比較、判断し、バルブ制御信号(MV値)を可変するという一連の調整計としての流れをMFC自身が行っている。つまり、流量制御バルブを持ち、且つ調整計としての機能を持つものをMFCと呼称しているのです。


一部のMFMは、この調整計機能を内蔵しているものがあります。
本ブログで何度か紹介しているブロンコスト社のMFMは全てこの調整計としての機能を有しているので、0-10VDC等の制御信号(MV値)を出力できます。
外部信号で制御できる流量制御機器(ポンプやバルブ)を別置きのPIDコントローラーなしで制御できるのです。
つまりMFM+調整計(PIDコントローラ)というパッケージで、特にコリオリ式MFMとギアポンプを組み合わせた”マスフローポンプ(質量流量ポンプ)“という他に例を見ない製品も存在しています。

【出典:ブロンコスト・ジャパン(株)】

【出典:ブロンコスト・ジャパン(株)】
MFCという形にとらわれずに、コリオリ式で質量流量測定した結果でダイレクトでポンプを制御することで、流体や環境温度の変化に左右されず、ポンプの回転数を最適化するので無駄なエネルギーを消費しない理想的な質量流量制御ユニットとして、高い評価を得ているそうです。
MFMが活躍している良い事例かと思いますので、紹介させてもらいます。
MFMが活躍している良い事例かと思いますので、紹介させてもらいます。
【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan