EZ-Japan BLOG since 2017

EZ-Japanブログは、真・MFC千夜一夜物語という流体制御機器=マスフローコントローラ(MFC)の解説記事をメインに、闘病復帰体験、猫達との生活が主なコンテンツです

インサーションタイプ

真・MFC千夜一夜物語 第245話 バイパスはトラブルの元なの? その4

もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌 2018年2月号(1/25発売)掲載「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」連載第42回は、熱式流量センサーを用いる際のキーワードとなる“コンバージョンファクター(CF)”に関する解説記事です。

さて、マスフローコントローラ(MFC)&マスフローメーター(MFM)の最大のトラブルは、センサーチューブとバイパス(層流素子)の分流比が何らかの原因で初期値より変化すること・・・というお話をしています。
異物が侵入することで、内径1mm以下のキャピラリ部分に詰まってしまうことが、流量異常を引き起こしてしまうのですが、ではどういった使用方法で気を付けないといけいないのでしょうか?

大きく2つありますので、見ていきましょう。
1つはコンプレッサーやブロワで大気を圧縮して流すラインでマスフロー(MFC&MFMの総称)を使う場合です。圧縮される空気は当然埃や水分を含んでいます。
コンプレッサーでは、フィルターやドライヤー等でこういったゴミや水分をトラップして、供給先に送らないよう工夫はされているのですが、完全には取り切れません。
特に昨今のPM2.5研究などで用いられる大気捕集装置では、大気を吸引する際に正確に吸引した流量を測定する為にMFMを使用される場合がありますが、大気圧からの吸引である関係上、MFMを含む配管系の圧力損失を極力小さくする必要があります。
ところがMFMの方から見ると、大気中のゴミや水分をできるだけ入れたくないので、吸引する空気に対してフィルターを入れたいところなのですが、フィルターは目が細かくなればなるほど圧損が大きくなってしまう問題が生じます。

180130_01

 
そこでよくご提案するのが、スルーフロータイプのインサーションタイプ熱式流量センサーを搭載したMFMです。
 
180130_02
MassStream_05s
インサーションタイプMFM MASS-STREAM 【出展ブロンコスト・ジャパン(株)】


このタイプのMFMは、層流素子による分流構造を採っていませんので、流路に狭細なキャピラリ上のパーツがなく、比較的異物の混入に強い傾向があります。
もちろん比較して強い傾向があるというだけで、異物が入っても全く大丈夫というわけではありません。
整流用のフィルターがMFMの入り口にはありますので、それが詰まっては抵抗が大きくなって流れが悪くなりますし、ヒーターや温度センサーは金属シースで保護されているとはいえ、そのシースに異物が堆積すれば熱伝導率も変化してしまします。

ですが、シンプルな全量測定構造というだけで、こういったバイパスや層流素子が原因で生じる経時的な流量異常問題をかなり軽減できるのは確かです。
また、分流構造のMFMより流路構造がシンプルなので、本体の圧損も比較すると小さく、前述のように配管の圧力損失にシビアな用途には、そもそも向いていると言えます。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

【供給終了のお知らせ】ブロンコスト IN-FLOW CTA シリーズ

ブロンコスト・ジャパン(株)から供給終了のお知らせが出ています。

「ガス用マスフローメータ・コントローラIN-FLOW CTAは、2018年夏を目途に供給終了予定です。
修理は10年程度続ける予定です。
代替品はMASS-STREAMですが、更新・増設をご検討の方はお急ぎ下さい。」


勘違いしてはいけないのは、供給停止になるのはIN-FLOW CTA (写真下)のみです。
170828_01.jpg

一般産業用に好評をいただいている、IN-FLOWシリーズ(写真下)自体は、これからも主力機種として生産が続けられますので、お間違いないよう・・・・
170828_02.jpg

両者には大きな差があって、それはマスフローの命である流量センサーの構造です。
CTAは全量測定のインサーションタイプ熱式センサーです。
それ以外の一般的なIN-FLOWは分流測定の巻線型熱式センサーです。

170828_03.jpg

今回、供給終了になるのは、このインサーションタイプのIN-FLOWのみなんですね。

ところでDecoさん一押しの同じセンサー方式のマスフローがありましたね?
そう、MASS-STREAM シリーズです。
161109_02.jpg

実は昨年、MASS-STREAMのブランドが M+W Instrument から Bronkhorst にリブランドされたので、Bronkhorst ブランドに、同じ方式のマスフロー、MASS-STREAM と IN-FLOW CTA が存在する意味もなくなったための処置と思われます。
両者の関係は、クルマで言うならスバルのBRZと、トヨタの86みたいなものだったんですね?

つまり実質、ラインナップは何も変わらないという事です。
ただ、完全に外形寸法が一致しているわけではない(MASS-STREAMの方が背が低いので問題は無いかと思いますが・・)ですし、変更管理を厳しく行われている業界や、そうでなくてもCTAを装置の補修パーツで登録されてる場合もあるかと思いますので、お客様へは1年前に告知という形を取らせてもらったのだと思います。

EZ-Japan MFC ニュース by Deco
EZ-Japan(イージージャパン)Deco こと 黒田です。 2014年6月開業です。流体制御機器マスフローコントローラーを中心に”流体制御関連の万(よろず)屋”として情報発信しています。 日本工業出版「計測技術」誌で”マスフロー千夜一夜物語”の連載中です。
QRコード
QRコード
Decoへのメッセージ

名前
メール
本文
記事検索
タグクラウド
タグ絞り込み検索
  • ライブドアブログ