EZ-Japan BLOG since 2017

EZ-Japanブログは、真・MFC千夜一夜物語という流体制御機器=マスフローコントローラ(MFC)の解説記事をメインに、闘病復帰体験、猫達との生活が主なコンテンツです

ブロンコスト・ジャパン(株)

BRIGHTはいいですよ!

今回ご紹介するのは、ブロンコスト社(Bronkhorst High-Tech B.V.)のマスフロー(マスフローコントローラ&マスフローメータの総称)用表示設定モジュール”BRIGHT"シリーズです。

EL-FLOW Prestige にBRIGHTを装着した写真 ↓
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<出典:ブロンコスト・ジャパン(株)>

「えー、これってマスフローに表示器が付いてるだけでは?」という第一声をよく聞くのですが、これが優れモノなのです。

BRIGHTは確かにマスフローの別付け流量表示&流量設定ユニットです。
ACアダプターに当たる”PiPS"とセット購入いただくことで、マスフローの瞬時/積算流量表示、瞬時/積算警報出力、流量設定(MFCのみ)が利用できるようになります。
つまり、マスフロー専用電源や表示器、設定器は不要になるのです。
マスフローという製品は、スタンドアロンで使えないイメージがあるのですが、このキットを使えば大丈夫です。

表示設定機能付きマスフローは他にもありますが、BRIGHTの優れたところはマスフローのボディと一体型ではないので、その分、大きくて美麗なTFT画面で視認性が非常に良い事、そして直観的な操作を可能にする、わかりやすいキー配置もよいところに挙げられます。

ブロンコストのマスフローほとんどに対応できることも大きなメリットです。
EL-FLOWシリーズのようなIP40対応、IN-FLOW,CORI-FLOWのようなIP65対応、それぞれに合わせたコネクター仕様が準備されています。
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<出典:ブロンコスト・ジャパン(株) 図作成:EZ-Japan>

そして何より大きな利点でありながら、お客様に認知されにくいBRIGHTの利点は、本体のマスフローとRS232通信で表示、操作の信号のやり取りをしている事です。
この事の恩恵は色々あります。
例えばアナログの表示器では面倒であったスケーリング変更作業です。
5000SCCM から 20.0SLMへのスケーリング変更は、表示器のフルスケール値や小数点位置を変える作業が必要でしたが、BRIGHTでは必要ありません。
マスフロー(もちろんブロンコスト製品に限ります)+BRIGHT+PiPS を接続して、100VACから給電すれば、通信が確保され立ち上がった時点で接続したマスフローの仕様を読み込んでBRIGHTは表示スケーリング作業をオートでやってくれるのです。

この説明をある先生の研究室でしたところ、「Decoさん!これは便利だね!!」と先生はすぐBRIGHTの利点に気が付かれました。
研究用途でマスフロをお使いの場合、研究室のすべてのマスフローが常時設置されて稼働している事は少なく、実験で必要な仕様(ガス、流量、圧力)に応じてマスフローを保管庫から出してこられて、それを表示器、設定器等のアクセサリーを接続されて使用されます。
そのマスフローの仕様に合った電源、流量表示器、設定器、ケーブルを用意しなくてはならず、もし何らかの理由で表示器が欠品していた場合は、基準電圧信号、例えば5VDCを入力してスケーリングをマスフローが30SLMならば、30.0という風に合わせこまなくていけませんでした。
こういった複数のアクセサリーの管理は煩雑になりがちです。

でも、BRIGHTは、IP40/IP65仕様でのコネクターの差こそありますが、そこさえ合っていれば極論すれば1台のBRIGHTを複数の違った仕様のマスフローに接続して、すぐ使い始めることができるのです!
これは定置型でないマスフローの使い方が多い研究室などや、工場でもラインに設置されたマスフローの点検校正に基準マスフローをお使いになるような用途では本当に便利な機能と言えます。
しかも、ブロンコストのマスフローをデジタル通信でPCと接続してできる機能のほとんどをBRIGHTで代行することができるのです。

BRIGHTシリーズの中でもB2とB4はオプション取付キットが充実しているので、下図のようにマスフローから離して配管に取り付けることも可能です。
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<出典:ブロンコスト・ジャパン(株) 図作成:EZ-Japan>

マスフロー自体が視認できない設置場所の場合に有効ですね。(延長ケーブルはRS232通信の関係で1m程ですが。)

マスフローの制御はPLC等で遠隔で行うのだが、現場で流量や警報の確認をしたいという用途でもお役に立ちます。
特にIP65対応のマスフロー(IN-FLOWやmini CORI-FLOW)とBRIGHT B3&B4の組み合わせなら、ある程度の粉塵防水性能を必要とされる現場でも使用可能です。

どうですか?
なかなかの優れもののBRIGHTシリーズ、お問い合わせはEZ-Japanまで!

EZ-Japan ここでもうひと押し by Deco

真・MFC千夜一夜物語 第245話 バイパスはトラブルの元なの? その4

もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌 2018年2月号(1/25発売)掲載「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」連載第42回は、熱式流量センサーを用いる際のキーワードとなる“コンバージョンファクター(CF)”に関する解説記事です。

さて、マスフローコントローラ(MFC)&マスフローメーター(MFM)の最大のトラブルは、センサーチューブとバイパス(層流素子)の分流比が何らかの原因で初期値より変化すること・・・というお話をしています。
異物が侵入することで、内径1mm以下のキャピラリ部分に詰まってしまうことが、流量異常を引き起こしてしまうのですが、ではどういった使用方法で気を付けないといけいないのでしょうか?

大きく2つありますので、見ていきましょう。
1つはコンプレッサーやブロワで大気を圧縮して流すラインでマスフロー(MFC&MFMの総称)を使う場合です。圧縮される空気は当然埃や水分を含んでいます。
コンプレッサーでは、フィルターやドライヤー等でこういったゴミや水分をトラップして、供給先に送らないよう工夫はされているのですが、完全には取り切れません。
特に昨今のPM2.5研究などで用いられる大気捕集装置では、大気を吸引する際に正確に吸引した流量を測定する為にMFMを使用される場合がありますが、大気圧からの吸引である関係上、MFMを含む配管系の圧力損失を極力小さくする必要があります。
ところがMFMの方から見ると、大気中のゴミや水分をできるだけ入れたくないので、吸引する空気に対してフィルターを入れたいところなのですが、フィルターは目が細かくなればなるほど圧損が大きくなってしまう問題が生じます。

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そこでよくご提案するのが、スルーフロータイプのインサーションタイプ熱式流量センサーを搭載したMFMです。
 
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インサーションタイプMFM MASS-STREAM 【出展ブロンコスト・ジャパン(株)】


このタイプのMFMは、層流素子による分流構造を採っていませんので、流路に狭細なキャピラリ上のパーツがなく、比較的異物の混入に強い傾向があります。
もちろん比較して強い傾向があるというだけで、異物が入っても全く大丈夫というわけではありません。
整流用のフィルターがMFMの入り口にはありますので、それが詰まっては抵抗が大きくなって流れが悪くなりますし、ヒーターや温度センサーは金属シースで保護されているとはいえ、そのシースに異物が堆積すれば熱伝導率も変化してしまします。

ですが、シンプルな全量測定構造というだけで、こういったバイパスや層流素子が原因で生じる経時的な流量異常問題をかなり軽減できるのは確かです。
また、分流構造のMFMより流路構造がシンプルなので、本体の圧損も比較すると小さく、前述のように配管の圧力損失にシビアな用途には、そもそも向いていると言えます。

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

マスフローで言う"繰り返し性"とは?

更新時間がいつもより遅れました。
Decoの住む地区は、昨日の雪でなんと25cmの積雪でした!
朝から除雪に飛び出したのは良いのですが、実は先週末から酷い風邪を引き込んでいた病み上がり=体力ゲージ0状態だったこともあり、すぐに息は上がるは、腰は痛めるは・・・で休息していたという顛末だったのです。

さて、先週の精度に引き続き マスフローコントローラ(MFC)でよく使われる 繰り返し性 のお話です。


・繰り返し性
よく「再現性」という言葉で間違って定義されている事があったこのスペックですが、実は「繰り返し性」の事です。
再現性と繰り返し性の違いを説明しましょう。
繰り返し性に関して、JIS Z 8103では「同一の測定条件下で行われた,同一の測定量の繰返し測定結果の間の一致の度合い」であり、対応英語は repeatability
それに対して再現性は「測定条件を変更して行われた,同一の測定量の測定結果の間の一致の度合い」であり、対応英語は reproducibility 

この二つの言葉の場合、日本語より英語を比較した方がわかりやすいと思います。
マスフローのスペックにあるのは、繰り返し性で、全ての条件を変えずに短時間の内に何度かの測定を行った値が一致する度合いの事であり、ユーザー環境でその条件を変えてしまったらその範囲にあるかどうかはわからない、という解釈をした方が良いのです。

多くのユーザーがMFCに一番期待するのは、精度云々よりも再現性能であることが多いです。
(MFCのメインユーザーの半導体製造装置産業はまさにそれです。)
「ニードルバルブで流量を設定しても、温度や圧力影響で朝と夜、夏と冬で一定のレシピではガスを供給できない、だからMFCで温度や圧力影響のない自動制御でプロセスの安定を望んでいるです。」という声をよく耳にしますし、実際MFCは要望に応える便利な機器なんです。

でも、そういった要望は、先ほどの言葉の意味をベースに考えると再現性の保証と言う意味に近いのです。
メーカーは、MFCをあくまで繰り返し性で保証をします。
ユーザー環境での再現性をどこまで保証するか?というのは難しいことです。
ましてユーザーが使用するシステムでのプロセス再現性をMFCで担保できるのか?という検証は不可能でしょう。
メーカーが保証するとなると、あくまで繰り返し性という言葉で定義せざるをえないとDecoは理解しています。

精度と繰り返し性に関して、ブロンコスト・ジャパン(株)のHPに 言い得て妙な技術文章がありますので、ご一読ください。
↓にリンクを貼っておきます。

精度と繰り返し性 


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引用 ブロンコスト・ジャパン(株) 技術文章 ”精度と繰り返し性”


MFC豆知識 by ”Deco” 
EZ-Japan

2017年を振り返って~フェアであること

2018年も残りわずかですね。
今年も無事にブログを続けてこられましたのは、読者の方々のお陰です。
「ブログ読んでますよ!」「計測技術の連載、楽しみにしてます!」というお声が何よりの元気の素です。

そうそう、12/25には、年内最後の 日本工業出版(株)計測技術 1月号が発売されます。
今回のマスフロー千夜一夜物語~質量流量計の基礎~ は、熱線式風速計から熱式センサーまで熱式流量計のオリジンに立ち返った解説です。

さて、今年の一番大きなEZ-Japanにとっての出来事は、ブロンコスト・ジャパン(株)さんとの提携でした。
色んな学会や展示会のセミナー、日工セミナー等で皆さんにお目にかかって、ブロンコスト製品の素晴らしさを理解して頂けるように努めました。

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オランダに本社を持つEUのトップシェアメーカーであるブロンコスト社の製品は、これまでのDecoが携わってきた日本やUSのメーカーのそれとは一味も二味も異なるテイストでした。
元々ニッチなマスフロー業界の中でもさらにニッチを狙うその製品開発姿勢には非常に感銘を受け、ブロンコスト製品を日本市場へ紹介するエヴァンジェリスト(宣教師)に名乗りを上げてしまったのですが、製品だけではなく彼らのマインドに共感したところが大きかったのだと思っています。

”フェアなビジネス” 
彼らのよく使う言葉です。
フェアープレイ=ダーティな事をしないという意味ではなく、メーカーもお客さんも対等でその関係はフェアであるべきだという信条です。
相見積で叩きあってコストを下げることで、お客さんは喜ぶかもしれませんが、メーカーはもうからないビジネスを続けることで、体力を消耗し、不測の事態を迎えることになるかもしれません。
これは冗談ではなく、リーマンショック後に世界トップMFCメーカーが崩壊したこの業界では現実にあったことなのです。
かといって不当に高くお客様に売りつけるような事を続ければ、今度はお客様の事業が撤退してしまうかもしれません。

互いにフェアに、互いに納得できるポイントを目指して、ビジネスは進めていきたいものです。
Decoは常にそう考えてやってきました。
EZ-Japanのような個人事務所は、吹けば飛ぶようなものです。
サラリーマン時代に培った知見を自分でビジネスにしていくのとても楽しいのですが、なかなか皆さん
対価をお金で払ってくれません。
「あー、教えてもらって助かった!またお願いします。」という言葉で終わってしまうと、ビジネスは成り立たないわけで・・・

でも、営業の面白みとは、自分が良いと信じた製品をお客様に理解いただき、購入頂くことです。
購入しなければ、使っていただいて喜んでいただくこともできませんから。

だからこそ、来年も更にペースアップしてブロンコストのエヴァンジェリストとして頑張ります!

今年のブログの更新はこれで最後になります。
例年より長く休ませて頂いて、1/9から再開いたしますので、宜しくお願いいたします。

それでは、皆様、よいお年をお迎えください!

・こう書きましたが、EZ-Japanの営業自体は年内12/29(金)までやっておりますので、御用がおありの方はご連絡ください。

EZ-Japan Deco こと 黒田 誠


セミコン・ジャパン2017 オランダ ハイテク パビリオン で出展します! その2

12/13(水)-15(金) セミコン・ジャパン2017のオランダ ハイテク パビリオンブース(東ホール1、ブース No. 1612)に出展します!と先週告知しましたが、早いものであと1週間強でセミコンは始まってしまうのです。

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本ブースには、以下のオランダ企業(敬称略)が少しずつ出展させていただく予定です。
 
・Besi / (株) ライズワン
・ブロンコスト・ジャパン(株)
・ProDrive Technologies 社
・TNO オランダ応用科学研究機構
・VS Particle 社

ブロンコスト・ジャパン(株)の 展示物はコリオリ式マスフローです。
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<出典:ブロンコスト・ジャパン(株)>

2日目の12/14(木) 15:00 - 15:50 は オランダ ハイテク セミナー(セミナー会場:Tech Spot West 東ホール1)で今回の参加企業の紹介があるのですが、ブロンコストに関しては、Decoがプレゼンテーターを務めます。
もし会場にお越しになるようでしたら、是非セミナー登録してご参加ください。

セミナーの申し込み方法は こちらからSEMI JapanのHP
*12/8 訂正です。申し込みは不要で、直接来場くださればよいようです。
席をリザーブなされたい方は、Decoまでご連絡ください。

参加者にはもれなくセミナー終了後、16時からオランダ大使館ブースでハッピーアワー懇親会にご参加いただけます。

なんだ、先週と同じ内容じゃない!と、ここまで読んできた方は思っておられるかもしれませんが・・・

 ここで発表です!

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ブロンコスト・ジャパン(株)の協力で、このブログのメインコンテンツである「真・MFC千夜一夜物語」が分冊されて、会場で所謂”薄い本”として配布されます!
あっ!ぼかし入ってますが、別に盗作=偽千夜一夜物語ではありませんよ。
正真正銘、Decoがこの企画の為に、今までの連載から選りすぐった一編をリライトしてまとめたセミコン・ジャパン2017特別版です。
どんな内容かは、現地で確認してみてくださいね!

部数には限りがありますので、入手希望の方はお早めの来場を・・・
では、現地でお会いしましょう!

EZ-Japan MFC ニュース by Deco
EZ-Japan(イージージャパン)Deco こと 黒田です。 2014年6月開業です。流体制御機器マスフローコントローラーを中心に”流体制御関連の万(よろず)屋”として情報発信しています。 日本工業出版「計測技術」誌で”マスフロー千夜一夜物語”の連載中です。
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