本ブログのメインコンテンツは、”真・MFC千夜一夜物語”ですが・・・

ここで皆さんへ初歩の質問です。
「マスフローメータ(MFM)とマスフローコントローラ(MFC)の違いは何でしょう?」

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EL-FLOW Prestige <出典:ブロンコスト・ジャパン(株)>

写真ですと左がMFM、右がMFCです。
流量制御バルブが付いている方がMFCなのですが、このように外観で見分けがつく場合と、ケースやボディを共用してしまっているので見分けが付かない場合があります。
そこは型式などで確認いただくとして、本来の用途的な差を簡単に説明しておきましょう。

マスフローメータ=Mass Flow Meter は日本語で「質量流量計」です。
マスフローコントローラ=Mass Flow Controllerは日本語で「質量流量制御器」です。

MFMはわかりやすいと思います。
読んで字のごとく、質量流量を測るものですね?
では、MFCは?
MFCはMFMで測定した流量信号と、流したい設定流量を比較して、流量信号(PV値)=設定信号(SV値)になるように流量制御バルブの操作量(MV値)を自動制御する機能を持ったユニットのことです。

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上図左手のように、流量計とニードルバルブがあり、温度、圧力条件の変動に応じて人間が流量計の指示を見ながら、ニードルバルブ開度を微調整するという、①比較→②判断→③操作という動作を、MFCが引き受けてくれている訳なのです。

<要注意>

MFCはSV=PVとなるよう流量制御バルブの操作量MVを可変することで、バルブ部の流路抵抗=圧力損失を調整し、その結果、流量制御を行っています。
つまりMFC自身で流量を産み出している訳ではないので、自身が持つ圧力損失よりもMFC上流-下流=差圧条件が下回る場合は、流量制御ができなくなってしまいます。

MFMとMFCの違い、特にMFCの役割が案外知られていないので、きっちり把握しておいてくださいね!

MFC豆知識 by Deco EZ-Japan