また、エアリークテスターのような微小な漏れ量を素早く完治したい用途は、以前は応答反応が速い差圧式が人気でしたが、最近ではMEMS型の熱式流量センサーを搭載したMFMが見直されたりしています。
巻線
また、エアリークテスターのような微小な漏れ量を素早く完治したい用途は、以前は応答反応が速い差圧式が人気でしたが、最近ではMEMS型の熱式流量センサーを搭載したMFMが見直されたりしています。
前回はマスフローコントローラー(MFC)の応答性に関して、流量制御バルブの構成部品であるアクチュエーターが、ピエゾが?それともソレノイドか?は、MFCとしての応答性能を決める決定的な要素ではない事をお話ししました。
今回はセンサーを見てみましょう。
センサーで代表的なのは、皆さんも良く御存知の巻線型です。
これに対して最近増えているのがチップ(MEMS)型です。
MEMS式流量センサーの一般例 出典:EZ-Japan
そして、古くからある熱線式風速計をルーツに持つインサーション方式になります。
インサーション式流量センサーの一般例 出典:EZ-Japan
あくまで一般論で言わせて頂ければ、これらのセンサーの中で、応答性能で最も不利なのは、巻線型です。
なぜならば他の2種類のセンサーは、測定対象である流体に直接触れる事で流体の温度を測定しているのに対して、巻線型は細径のSUSチューブの外周にニクロム線を巻き付けている為に、直接流体には接触せず、SUSチューブを介して熱のやり取りを行っている分、不利だからです。
もちろんそれ故に腐食性流体に強く、半導体製造プロセスのような特殊ガスを使用することで成り立っている装置産業には無くてはならないものなのですが、流体への接触が可能な流体(例えば空気や窒素)に限っては、巻線型は応答性能では最初からディスアドバンテージを背負っていると言えるのです。
MFCの応答性 出典:EZ-Japan
前回から使っているMFCの応答性能を構成するチャートで示すと、「熱の移動量を流量へ換算して流量信号として取り出す」という部分の流量センサーが担当する仕事が速ければ速いほど、MFCとしての応答性能は向上する事になります。
今までこの部位が巻線型のMFCを使っていたユーザーが、アクチュエーターはソレノイドのままで、センサーをMEMSモデルのMFCに変えてみた場合、非常に良好な応答制御性が得られて驚かれるパターンを何度もDecoは見てきています。
もし可能なら、試してみられると良いかと思いますよ。
【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan
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