更新時間がいつもより遅れました。
Decoの住む地区は、昨日の雪でなんと25cmの積雪でした!
朝から除雪に飛び出したのは良いのですが、実は先週末から酷い風邪を引き込んでいた病み上がり=体力ゲージ0状態だったこともあり、すぐに息は上がるは、腰は痛めるは・・・で休息していたという顛末だったのです。

さて、先週の精度に引き続き マスフローコントローラ(MFC)でよく使われる 繰り返し性 のお話です。


・繰り返し性
よく「再現性」という言葉で間違って定義されている事があったこのスペックですが、実は「繰り返し性」の事です。
再現性と繰り返し性の違いを説明しましょう。
繰り返し性に関して、JIS Z 8103では「同一の測定条件下で行われた,同一の測定量の繰返し測定結果の間の一致の度合い」であり、対応英語は repeatability
それに対して再現性は「測定条件を変更して行われた,同一の測定量の測定結果の間の一致の度合い」であり、対応英語は reproducibility 

この二つの言葉の場合、日本語より英語を比較した方がわかりやすいと思います。
マスフローのスペックにあるのは、繰り返し性で、全ての条件を変えずに短時間の内に何度かの測定を行った値が一致する度合いの事であり、ユーザー環境でその条件を変えてしまったらその範囲にあるかどうかはわからない、という解釈をした方が良いのです。

多くのユーザーがMFCに一番期待するのは、精度云々よりも再現性能であることが多いです。
(MFCのメインユーザーの半導体製造装置産業はまさにそれです。)
「ニードルバルブで流量を設定しても、温度や圧力影響で朝と夜、夏と冬で一定のレシピではガスを供給できない、だからMFCで温度や圧力影響のない自動制御でプロセスの安定を望んでいるです。」という声をよく耳にしますし、実際MFCは要望に応える便利な機器なんです。

でも、そういった要望は、先ほどの言葉の意味をベースに考えると再現性の保証と言う意味に近いのです。
メーカーは、MFCをあくまで繰り返し性で保証をします。
ユーザー環境での再現性をどこまで保証するか?というのは難しいことです。
ましてユーザーが使用するシステムでのプロセス再現性をMFCで担保できるのか?という検証は不可能でしょう。
メーカーが保証するとなると、あくまで繰り返し性という言葉で定義せざるをえないとDecoは理解しています。

精度と繰り返し性に関して、ブロンコスト・ジャパン(株)のHPに 言い得て妙な技術文章がありますので、ご一読ください。
↓にリンクを貼っておきます。

精度と繰り返し性 


180123_01
引用 ブロンコスト・ジャパン(株) 技術文章 ”精度と繰り返し性”


MFC豆知識 by ”Deco” 
EZ-Japan