EZ-Japan BLOG since 2017 真・MFC千夜一夜物語

EZ-Japanブログは、真・MFC千夜一夜物語という流体制御機器=マスフローコントローラ(MFC)の解説記事をメインに、闘病復帰体験、猫達との生活が主なコンテンツです

質量流量計

MFCとは?

久しぶりのMFC豆知識のコーナーです。

マスフローコントローラー(MFC)とは何でしょうか?
実は11/15のNMIJ流量計測クラブの年会での講演でもお話しさせて頂いたのですが、
マスフローメーター(MFM)が純粋な質量流量計、つまり流量計なのに対して、MFCは複雑なのです。


191118_01

MFCとは流量センサー(熱式やコリオリ式)と流量制御バルブで構成されると書かれることがありますが、正確には違います。
MFCは 流量センサー、調整計、流量制御バルブ の3つから成り立つことを覚えておいてください。

流量センサー  流量を測定し測定値(PV)を出力する
調整計     外部から目標値(SV)を受け、流量センサーPVと比較・判断し
        操作量(MV)を決定し、流量制御バルブを操作する
流量制御バルブ MVを受けバルブ開度を調整する(=圧損を可変することで流量を調整する。)

これを上図の左側で人間が手動流量制御を行っているのになぞらえると

①流量計を目視して流量を知る 
②流したい流量値と比較して判断する 
③ニードルバルブの開度を手で調整する

という作業を、小さなMFCが代わりに引き受けて、24時間、夏でも冬でも、供給圧力が乱れても、同じ流量を流し続けることができる自動流量制御を実現してくれる便利なツールなのですね!

そう考えると、マスフローコントローラーは質量流量計なだけでなく、流量の自動流量制御を可能にするマルチファンクションツールなのです。
実はすごいと思いませんか?

【MFC豆知識】 by Deco EZ-Japan

今週の更新はお休みします

平素は弊ブログをお読みいただき、ありがとうございます。

実は先週火曜にかねてから闘病していた父が身罷りました。
その為、急遽先週火曜からお休みを頂いて、実家へ帰っておりました。
昨日遅くに戻り、本日から業務を再開したのですが、ブログの更新は1回お休みさせて頂こうと思います。

今後とも ”EZ-Japan BLOG since 2017 真・MFC千夜一夜物語” を宜しくお願い申し上げます。

以上/EZ-Japan 第代表 黒田 誠

真・MFC千夜一夜物語 第300話 流量とは?流量計とは? その9

【お知らせ】

今まで本ブログは、"EZ-Japan BLOG since 2017”と "真・MFC千夜一夜物語”@niftyココログ版の2つで同時連載進行を行って参りましたが、既に告知の通り2019/5/11をもって@niftyココログ版の方を終了させていただきました。こちらのブログ"EZ-Japan BLOG since 2017"版での連載は、変わらず続けて参りますので、どうか千夜一夜=1001話にたどり着く迄、宜しくお願い申し上げます。

 

もう一つのMFC千夜一夜物語が掲載されている日本工業出版さんの「計測技術」誌 201910月号(9/25発売)は、連載はお休みです。でも、その分11月号では大ボリュームでお届けできる予定ですので、お楽しみに!

 

10/30(水) 日工セミナー2019「微小流量計測の動向と選定事例」で講師を務めます!


 

今回は質量流量計に対して体積流量計の解説編として、面積式流量計、差圧式流量計、カルマン渦流量計、タービン式流量計、超音波式流量計、電磁式流量計をゲストに招いて、そのさわりの部分の解説を行ってきました。

今まで解説した分を、その分類と、ストロングポイント/ウィークポイントを整理して一覧表を挙げておきます。

第9図


 
ブログのタイトルが“マスフロー千夜一夜物語”ではなく、“ボリュームフロー千夜一夜物語”に変わってしまったような試みでしたが、ユーザーが必要としている流量計を選定するという意味では、質量流量計/体積流量計というカテゴリーに拘る必要はないのです。

体積流量計の解説を行う事で、質量流量計である熱式とコリオリ式をより理解することも可能になるかとも思います。
「敵を知り 己を知れば 百戦 危うからず」という孫子の言葉を、Decoは講習会の締めの言葉でよく披露します。
「敵=コンペ・流量計全般」であり、「己=自社製品」と考えてもらえばいいのです。
質量流量計も体積流量計も同じ流量計です。
興味を持たれた方は、この機会に熱式、コリオリ式以外の流量計に関しても、知識を取得するチャンスを持たれてはいかがでしょうか?

 

連載300回目で、こうやってマスフローの所属する流量計というカテゴリーに関してまとめさせて頂けたのは、奇遇なのかもしれません。

これからも1001回を目指して連載を続けていこうと思いますので、宜しくお願いします。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

真・MFC千夜一夜物語 第249話 マスフローメータ(MFM)の運用に関して その1


もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌 2018年4月号(3/25発売)掲載「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」連載第44回は、この連載でも以前にやりました“MFCテスト”です。実際はテストという名目で取り上げた誤解しやすい項目を解説する記事なのです。

 

さて、今回からは、マスフローメータ(MFM)の使用上の注意に関する解説です。
マスフローコントローラ(MFC)の方が、マスフロー(MFMとMFCの総称)としてはメジャーな存在です。
しかしながら “質量流量計”という言葉が用いられるのはMFMに対してであり、MFCは“質量流量制御器“なのです。


MFMは純粋な流量計であるから、本体内にMFCのような流量制御バルブを持ちません。

流量制御を主目的としたMFCは遠隔操作が可能で、フットプリントが小さく、流路のボリュームも少ない流体制御機器を好む半導製造装置に相性が良かっただけで、本来なら熱式流量計としてはMFMが本流なのです。

市場に出回っている形態としては圧倒的にMFCが多い為、熱式流量計としてのMFMを運用する上で気を付けなくてはいけないポイントがあまり理解されていないのではないかな?とDecoは思っています。

今回からの連載で、MFCとは少し異なるMFMの運用上の癖を理解してもらえればと思います。


既に連載では何度か解説していますが、簡単に質量流量計であるMFMと質量流量制御器であるMFCの違いを見ておきましょう。

下図でおなじみの熱式流量計の原理が出てきます。

流量センサーは流体によって生じる熱分布の移動を流量へと変換する方式です。


242ac619.jpg
 

MFMの構造を下図で見てください。

例として熱式流量計の中でも一般的な巻線式のものを選びましたが、インサーション方式やMEMS方式でも個々の呼称や層流素子の有無はあっても同じような構成です。
180417_01


センサーからの生信号は微弱なアナログ信号ですが、最近のマスフローはその後の処理をデジタル回路で行うものがほとんどで、AD変換を一度行い、増幅や温度補正、直線性補正といった処理をされた上で流量出力信号として出力されます。

流量信号は、再度DA変換を行って0-5VDCのような電圧信号、もしくは4-20mAのような電流信号で出力されるアナログ信号によるものと、RS232C、RS485もしくは各種フィールドバス、Ether系等で出力するデジタル信号によるものとがあります。

中にはアナログ&デジタル双方のIOを持つものもあります。

正直な話、この部分は質量流量計としての流量を測る本質的な性能部分とは関係がないところなのですが、例えば電圧信号10mを超える長距離伝送に使うのは電圧降下とノイズ耐性の面からお勧めしません。

電圧信号より電流信号がノイズに強い理由は、エム・システム技研の計装情報Webマガジン“MST エムエスツデー”1993年10月号の記事をお読み頂くと良いかもしれません。



MFMでは正確に測定されていても、信号を送る過程での劣化によりそれが妨げられるのは困りものですから、電流出力等の適切な信号形態を選ぶべきです。

いつでも「マスフローは0-5VDC」という考えは、流量信号を内部で処理して流量制御をしてしまうMFCと違って、必ず流量を外部へ発信する役割を担うMFMにとっては、その役割を台無しにしてしまう可能性がある問題なのですから・・・


 


【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

真・MFC千夜一夜物語 第247話 バイパスはトラブルの元なの? その6


 もう一つのMFC千夜一夜物語である日本工業出版さんの「計測技術」誌 20183月号(2/25発売)掲載「マスフロー千夜一夜物語<質量流量計の基礎>」連載第43回は、マスフローコントローラ(MFC)に比べてマイナーな存在のマスフローメータ(MFM)のアプリケーションに関する解説記事です。

 

MFCMFMの最大のトラブルは、センサーチューブとバイパス(層流素子)の分流比が何らかの原因で初期値より変化することという説明から、実際のアプリケーションでのトラブル事例を二つ見て頂きました。

 

「じゃあ、どういうマスフローを選べばいいの?分流構造のないマスフローなんてあるの?」というお問い合わせを頂くのですが、現時点でDecoがお勧めしているのは、インサーションタイプの流量センサーを持ち、バイパスレスで全量流量測定を行っているMASS-STREAMシリーズになります。

0c79821e.jpg

                     【MASS-STREAM 出典:ブロンコスト・ジャパン()

 

インサーションセンサーに関して、改めて説明しましょう

このセンサーは一般的なマスフローで使われている熱式流量センサーの、ご先祖に当たる(と、Decoが思っている)熱線式流速計の原理を基にしています。

熱線式“風速”計とは何でしょう?

風速を測定するには代表的なのが、飛行機の機首等についているピトー管です。

飛行機のピトー管は高速飛行時の速度計として使用されています。

(ピトー管の説明は文字数の関係で省きます。)

180313_01

それに対して熱線式風速計とは、上図にあるように、キングの式を基にした熱線からの放熱量と風速のバランスから流速を導き出す方式です。

熱線式流量計は高いSN比と応答性能を特長としています。

熱線部に細径の白金線等を使い、それを流れ場に金属の支柱で曝し、細線に電流を流し発熱させます。

加熱された金属線は流体の速度が上がれば上がるほど、冷却されますね?

金属は高温となると抵抗値が大きくなる傾向があるので、流速の変化に応じて生じる抵抗値の変化を捉えれば流速を測ることが可能になります。

熱線式というネーミングは、この金属の細線を発熱させることから来ているのですね。

 

初期の熱線式流速計は、定電流制御でした。

常に一定の電流を流す回路構成の為、熱線の抵抗値が変化したら、その分だけ電流量を変化させます。

これに対して現在では熱線の温度を常に一定にする=金属線の抵抗値を一定に保つ定温度方式が主流となっています。

回路上は複雑になるが、フィードバック制御のおかげで応答性能が向上する利点が大きいのです。

 

180313_02

 

定温度型熱線式流速計の基本回路は上図のような構成です。

熱線はホイットストンブリッジの抵抗としてバランスをとっている為、ブリッジに加える電流量を変化させることで、常に一定温度に熱線を維持するフィードバック回路となります。

熱線式流速計は流れ場の物性値が一定ならば正しい流速値を示します。

逆に流速が一定ならば物性値の変化を示す為、周囲温度変化には当然左右されます。

この問題には温度補償回路を設けることで対応しています。

ブリッジ回路に温度補償用の測温抵抗体を追加することで、流体の温度変化によって生じる抵抗値変化を用いた温度補償を行っているのです。


熱線式風速計はその性格上、ブリッジ回路から出力される電圧信号と流速の関係は絶対的なものではなく、あくまで相対的なものであり、必ず
“校正”が必要になります。

ピトー管等の流体の物性値に左右されない測定式を利用した流速計をリファレンスとして検量線を引いて運用された方が良いのです。

 

ここまで読んできて、あれっ?と思いませんでしたか?
なんだかマスフローの熱式流量センサーの解説に出てくる文章や単語と似ている箇所がありますよね?
だからこの熱線式風速計が、熱式流量センサーのオリジンだと思えてくるわけです。


次回はこの方式のインサーションセンサーを搭載したMASS-STREAMの解説を行います。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

 

 

EZ-Japan(イージージャパン)Deco こと 黒田です。 2014年6月開業です。流体制御機器マスフローコントローラーを中心に”流体制御関連の万(よろず)屋”として情報発信しています。 日本工業出版「計測技術」誌で”マスフロー千夜一夜物語”の連載中です。
QRコード
QRコード
Decoへのメッセージ

名前
メール
本文
記事検索
タグクラウド
タグ絞り込み検索
  • ライブドアブログ