EZ-Japan BLOG since 2017 真・MFC千夜一夜物語

EZ-Japanブログは、真・MFC千夜一夜物語という流体制御機器=マスフローコントローラ(MFC)の解説記事をメインに、闘病復帰体験、猫達との生活が主なコンテンツです

LDM

ブロンコスト LDMシリーズ その2

本日は、ブロンコスト(Bronkhorst High-Tech.B.V. 日本法人 ブロンコスト・ジャパン(株))LDM(Liquid Dosing Module)のご紹介その2です。
*Liquid Dosingは液体分給と言う意味です。

LDMの代表的モデルの内部構造を見てもらいましょう。
LDM2


what is LDM

出典:ブロンコスト・ジャパン(株)

添加剤のドージングでは貴重な材料の無駄を防ぐために、周囲環境の変化に影響を受けずに、長期に渡って高い精度と高い再現性を維持することが重要です。
LDMシリーズは、PLCから流量指示を送り、それを受けたコリオリ式マスフローメーターmini CORI-FLOWが内蔵しているPIDコントローラーでダイレクトに液体注入ポンプ(例えばギアポンプ等)の回転数を制御しています。
更に工程のスループット向上を目的として、個々のワークに対してキレのいい添加剤供給を行う為に、PLCでMFM下流の閉止弁の開閉制御を行っています。

LDM3

これにより従来はロードセルなどで添加剤を投入した結果をワーク全体の重さで測って管理していたのを、流しながら質量流量で管理できるようになったのです。
ポンプ側も通常の回転数制御ではなく、今流れ得ている質量流量に応じた繊細な回転数管理が加わることで、安定した添加剤供給が可能になるります。
もちろんポンプの経年変化に伴う吐出流量の劣化に対しても、MFMからの流量信号との比較制御により、常に回転数が適切に補正されるので、結果としてポンプのメンテナンスタイミングが来るまでは、環境変化や経時変化の影響を受けにくいドージングシステムが構築されるのです。

更にメイン材料ラインの増減に合わせて、添加剤ラインの流量も変動させることで、混合比率を一定に維持するマスタースレーブ運転での制御への拡張も可能です。
当然、流体の物性変化に影響受けないコリオリ式マスフローを採用しているので、食品製造工程でよくある流す製品によって添加材種そのものの切り替え作業にも、迅速に対応が可能になったのでした。

ブロンコストのminiCORI-FLOWシリーズの微小流量質量流量測定能力と、ポンプ、閉止弁等を組み合わせた液体分給システムLDM
興味を持たれた方は、EZ-Japan まで。


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ブロンコスト LDMシリーズ その1

本日は、ブロンコスト(Bronkhorst High-Tech.B.V. 日本法人 ブロンコスト・ジャパン(株))LDM(Liquid Dosing Module)のご紹介です。
*Liquid Dosingは液体分給と言う意味です。

LDM
LDMシリーズ 出典:ブロンコスト・ジャパン(株)

製造ラインでは流体の微小流量測定&制御がますます重要になってきています。
先端技術を必要とする半導体や製薬だけでなくチョコレートやグミ等の食品製造ラインにも積極的に微小流量コリオリ式流量計であるブロンコストのmini CORI-FLOWシリーズが採用され、多種多彩な品目に対応した再現性の高い製造プロセスを実現するのに貢献しています。
MI130
mini CORI-FLOW MI130 出典:ブロンコスト・ジャパン(株)

コリオリ式マスフローで微小流量域の分野のリーディングカンパニーであるブロンコストだからこそ開発できた現在Decoも一押しでお薦めしているmini CORI-FLOWシリーズ。
完全なる流量計であるコリオリ式は、流体種に影響されず質量流量と密度の測定が可能です。
つまり、流体名が不明でも測定できますし、また複数の流体の混合して比率が不明な場合や、混合比率が刻々と変化しているような状態で測れます。
これは他の体積流量計や同じ質量流量計でも熱式のセンサーを搭載している通常のマスフローメーター(MFM)やマスフローコントローラー(MFC)では為し得ない画期的な事なのです。

従来、こういったプロセスでは、液タンク、もしくは充填されるワークの重さをロードセル等で測って管理するしかありませんでした。
しかし、添加剤のようなワークに対して、あまりにも微量を添加する材料の場合、タンクの重量管理では、桁が大きすぎて消費量を正確には掴めませんし、ワークに至っては小さすぎて測定誤差に埋もれてしまうのと、何より1つのワークの充填完了をロードセルで管理しながら次のワークに切り替えていては、スループットが向上しません。

その点、コリオリ式MFMで測定すれば、投入される前の添加剤の質量で管理ができます。
例えるなら、大きな鍋にそばをいれて待機して、重量計で測りながら皿にそばを入れる作業を繰り返すより、わんこそばのように予め決められた容器一杯に入れたそばを用意して、それを回ってくるお皿に一個ずつ入れていく方が早くて楽ですよね?

この仕組みをモジュール化したしたのが、今回ご紹介するLDMシリーズなのです。
LDMは、ご説明したmini CORI-FLOWシリーズをキーデバイスとして、リアルタイムで測定した質量流量を基に液体ポンプの回転数をダイレクトに制御し、切れのいいドージングを可能にしています。
詳しい内容は、次回ご説明しましょう。

EZ-Japan ここでもうひと押し by Deco
EZ-Japan(イージージャパン)Deco こと 黒田です。 2014年6月開業です。流体制御機器マスフローコントローラーを中心に”流体制御関連の万(よろず)屋”として情報発信しています。 日本工業出版「計測技術」誌で”マスフロー千夜一夜物語”の連載中です。
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