EZ-Japan BLOG since 2017 真・MFC千夜一夜物語

EZ-Japanブログは、真・MFC千夜一夜物語という流体制御機器=マスフローコントローラ(MFC)の解説記事をメインに、闘病復帰体験、猫達との生活が主なコンテンツです

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NEXT FLOW METER ”ES-FLOW MkⅡ”

ブロンコスト・ジャパン(株)から超音波流量計ES-FLOWの仕様が一部変更のお知らせが来ています。
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ES-FLOWシリーズ 出典:ブロンコスト・ジャパン(株)

従来モデルのES-FLOW MkⅠ と 新バージョン MkⅡの大きな変更点は以下の通りです。

・最小流量レンジ:4...200 ml/min → 2...100 ml/min へ
・精度:±1% R ± 1 ml/min  → ±0.8% R ± ≤ 0.4 ml/min へ
・流体温度: -10 … 90 °C → -10 … 90 °C (ただしSIP時最大140°C)

・その他 MkⅡでは衛生規格:3-A対応(トリクランプフランジ付きの製品のみ)、3-A対応のエア駆動ダイヤフラムバルブGEMÜ 650と組み合わせ可

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ES-FLOWとGEMÜ 650と組み合わせ例 出典:ブロンコスト・ジャパン(株)

【ES-FLOW MkⅡの特長】
・超音波を使用して、小口径チューブ内で、高精度・高直線性・低圧力損失で、2...100 ~ 30...1500 ml/minの微小流量を測定するように設計されています。

・液体は、流体密度・温度・粘度とは無関係に高精度精度(±0.8% R ± ≤ 0.4 ml/min)で測定することができます。

・ゼロデッドボリュームのストレートセンサーチューブにより、流量計はセルフドレイン構造です。

・オービタルTIG(Tungsten Inert Gas)溶接は衛生的な接続を可能にしており、この機器は衛生的な用途にも使用頂けます。それ以外の御用途では、食い込み継手(SWLタイプ)を装備することも可能です。

・接液部はステンレススチール(SUS316L相当)です。

・外部保護等級は防塵防水規格IP67です。

・ユーザインタフェースは静電容量型タッチスクリーンであり、情報の読み取りと機器の操作のためのTFTディスプレイを備えています。

そしてここが他の超音波流量計には無い特長なのですが、ES-FLOWの標準搭載のPIDコントローラーを利用して、コントロールバルブまたはポンプでの本格的な流量制御や、GEMÜ 650のようなエア駆動ダイヤフラムバルブを接続してキレのいい連続液体供給も可能です。
 

バージョンアップでより微小流量域への対応可能になった超音波流量計ES-FLOW MkⅡ
興味を持たれた方は、EZ-Japan までお問い合わせください。

【MFCニュース】 by Deco EZ-Japan

真・MFC千夜一夜物語 第290話 フィールドバス vs 産業用イーサーネット vs マスフロー!その5

お知らせ】

今まで本ブログは、"EZ-Japan BLOG since 2017”と "真・MFC千夜一夜物語”@niftyココログ版の2つで同時連載進行を行って参りましたが、既に告知の通り2019/5/11をもって@niftyココログ版の方を終了させていただきました。こちらのブログ"EZ-Japan BLOG since 2017"版での連載は、変わらず続けて参りますので、どうか千夜一夜=1001話にたどり着く迄、宜しくお願い申し上げます。

 

もう一つのMFC千夜一夜物語が掲載されている日本工業出版さんの「計測技術」誌 20198月号(7/25発売)は特集ページとのボリューム調整の関係で休載となっております。
連載第56回は9月号になりますので、お楽しみに!

 

マスフローでのフィールドバス&産業用イーサーネットへの取り組み


前回お話ししたようなシチュエーションで、もしDecoが予算承認を行う経営者サイドの人間として下図を資料として見せられたら「このフィールドバスと産業用イーサーネットのプロトコル全てに対応するマスフローを個々に開発するつもりなの?市場でのターゲットの絞り込みはできているの?」と真っ先に部下に対して確認すると思います。

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出典:HMSインダストリアルネットワークス 産業用ネットワーク市場シェア2018

 

例えば今の300mm半導体製造装置では、確かに大きなシェアを持つ装置メーカーがDeviceNetTMを採用しています。

でも、それは次世代400mmでも同じではないでしょうし、フォールドバスから産業用イーサーネットに移行する可能性はかなり高いでしょう。

学生時代は試験の山を張ることが得意だったDecoでも、さすがにこの予測は難しいです。

顧客のPLCメーカーの嗜好、地区や業界による好み等が複雑に絡み合うからです。

ですが、近年のデバイスの進化は、こういった少量多品種での展開に対して、Decoの現役時代よりは有利な側面もあるのです。
フィールドバスが世に出て既に四半世紀が過ぎ、通信用ICはどんどん集積化され、小型化、高性能化が進んでいます。

下図、DIL-32 Communication IC - DeviceNetTM Slave はあくまで一例で、このチップをいずれかのマスフローメーカーが採用しているという意味ではありません。 

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DIL-32 Communication IC - DeviceNet Slave 出典ヒルシャー・ジャパン()

 

最初にCANチップでDeviceNetTM用マスフローの基板を作っていたDecoの現役時代の技術屋さん達から見たら昔日の感があるでしょうね。 BronkhorstHigh-Tech B.V.(ブロンコスト社)の「交換可能なモジュールで構成されたマスフローで工業製品としてのクラスアップを実現し、フレキシブル生産を実現する」という設計思想はこういった背景から生み出されました。(下図)

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出典:ブロンコスト・ジャパン()

 

基板を収めるケースには斜めにスリットが入り、分割できるようになっています。
スリット上半分の通信モジュールはフィールドバス、産業用イーサーネットの各通信に対応したインターフェイスを収め、下半分はどの通信モジュールと連結できるコモンアーキテクチャーとしてデジタル制御基板を収めてあるのです。

コアとなる共通のデジタル制御基板に対して、各種通信用モジュールを組み合わせることが可能なお陰で、各種フィールドバス&産業用イーサーネット対応マスフローを生産し、世界各国の市場に送り出すことが可能になっています。

 

別の視点で開発のコストの削減でいうならModbusという選択もあるかとDecoは思います。ModbusとはアメリカのModicon Inc.により開発されたPLC用のネットワークです。
他のフィールドバスとの大きな違いはDeviceNetTM でいうところのODVAに類する組織が存在せず、コンフォーマンステストなどは行われていない点です。
その為、機器接続は実機で確認するしかないのですが、その分、安上がりでもあります。

また、Modbusは通信プロトコルとして Modbus Protocolを定義しているが、物理レイヤに関しては定義がありません。
非常にシンプルであるため、FAPA 分野で実績を伸ばしているようです。
マスフローレベルの情報量のやり取りには、最適かもしれませんね。

Lab-VIEWとの連携にも用いられることが多く、徐々に日本でもシェアを拡大しているようです。

 

【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan

新製品ソニックフローメーター “ES-FLOW”が入荷してました!

先日、ブロンコスト・ジャパン(株)に伺ったら・・・
新製品のソニックフローメーター “ES-FLOW”が入荷してました!

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【撮影協力:ブロンコスト・ジャパン(株)】
写真のイメージより小さかったです。
家電製品のような立派な箱に入っていたので、びっくり!

ギアポンプや比例制御弁と組み合わせて、本体からPID制御できますから、簡単に液体流量制御が可能です。マスフローポンプの弟分ですね!
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新しい動画もYouTubeにアップされました。
 
こういうところがマメですね!

コリオリ式は質量流量を測定するのに対して、超音波はあくまで体積流量計ですから、温度・圧力補正が必要になります。
でも、物性が明確な液体なら、コリオリ式マスフローでマスフローポンプを構成するよりも、安価なフローコントロールモジュールが組めます。
名付けて「ソニックフローポンプ」とでも呼びましょうか?
とにかく面白い製品です。
興味持たれた方はお声がけください。

【MFCニュース】 by Deco EZ-Japan

EZ-Japan(イージージャパン)Deco こと 黒田です。 2014年6月開業です。流体制御機器マスフローコントローラーを中心に”流体制御関連の万(よろず)屋”として情報発信しています。 日本工業出版「計測技術」誌で”マスフロー千夜一夜物語”の連載中です。
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