本ブログでは質量流量計(熱式流量計、コリオリ式流量計)であり流量をアナログ信号やデジタル信号で出力するマスフローメーター(以下MFM)や、流量信号を基に流量制御を行うマスフローコントローラー(以下MFC)及びその応用技術での流体制御を紹介しています。
質量流量計の安全面での注目を浴びている防爆構造マスフローメーターの解説をしていきましょう。
質量流量計の安全面での注目を浴びている防爆構造マスフローメーターの解説をしていきましょう。
「日本での防爆ニーズは高まっているのに、一向に防爆MFMやMFCが増えないはなぜですか?」という質問を頂くことがあります。
答えは簡単です。
既に解説してきましたが、「時間と費用の掛かる日本での防爆構造認証取得活動」が、やはりネックになっているのは否めないかと思います。
特に海外メーカーはATEXやIECExを持っているのにも関わらず、労働安全衛生法第42条により厚生労働大臣が定めた「電気機械器具防爆構造規格」を具備した防爆構造電気機械器具でなければ対応できないのです。
日本独自の防爆認証(JPEx)の取得がマストなのが海外メーカーの参入機会をスポイルしているとも言えるのではないでしょうか?
正直な話、今の日本市場の世界的な価値を考えると、ブロンコスト・ジャパン(株)のTIIS認証取得に掛けた熱意は、外資としては例外と考えた方がいいです。
ですが、ここにきて厚生労働省より労働安全衛生法第54条の2において準用する労働安全衛生法第46条第1項の規定にある外国登録型式検定機関で日本の防爆認証である型式検定合格証を発行できるようになったことで、状況は好転してきています。
IECExを持っていれば、試験報告書(ExTR)を登録型式検定機関に提出する事でJPExを取得しやすくなったのです。

*国際電気標準会議(IEC)が制定した国際規格(IEC規格)に基づいて製造された防爆構造電気機械器具(防爆機器)が、電気機械器具防爆構造規格(昭和44年労働省告示第16号。)第5条の規定に基づき、防爆構造規格に適合するものと同等以上の防爆性能を有することを確認するための基準等について IEC規格の改正(IEC 60079-0:2017、IEC 60079-15:2017及びIEC 60079-28:2015)を踏まえ、新たな通達令和3年の基発0812第5号“電気機械器具防爆構造規格第5条の規定に基づき、防爆構造規格に適合するものと同等以上の防爆性能を有することを確認するための基準等について”が適用されているので参照ください。
安全は何よりも優先されるべきで、しっかりと規格を決める必要があるのはもちろんですが、それ故により高い安全性をもつ製品の国内開発や国際規格防爆構造品の参入を妨げるのは本末転倒です。
そういった意味で防爆に関しては、我が国はよい方向への舵取りがなされているとDecoは考えています。
【あなたにMFCの夜が来る~真・MFC千夜一夜物語】by Deco EZ-Japan & Safe TechnoloGy